サービス改善分野
宇田昌弘・鈴木一成・中野純・笠川映子・西田明美・中島裕允・墨恭子・田中眞弓(特別養護老人ホーム延寿)
アブストラクト
「いつまでここにおる?」「家に帰りたいなあ」「娘はいつ来る?」・・・特別養護老人ホーム延寿に入所されましたが、そこを自分の居場所と感じることができずにおられたO様の事例です。
家に帰りたいという思いが強いものの、帰ることはできない。そんな中、ついには一人で抜け出してしまわれました。
延寿をご自分の居場所と感じていただく為にはどうすればよいのか。職員はトライ・アンド・エラーを繰り返しました。その過程で、O様と職員との間に信頼関係も芽生えました。
山あり 谷ありでしたが、O様には生きがいのようなものでき、明るい表情で毎日を過ごされています。
帰りたい気持ちに変わりはないものの、延寿を自分の居場所と感じていただけるようになりつつある今までの様子を、振り返ってお伝えします。
ンケート調査を行ない、自己評価を元に接遇マナーについて職員個々に面談を実施し、自己覚知に繋げる事ができる様な新たな取り組みを行ないました。今回はその取り組み内容を報告します。
第25回宝山寺福祉事業団研究発表会
コメント
一人の方の人生を追っているまさにドキュメンタリーのようで、見入ってしまったのですが、その方の人生の背景をしっかり見ていくことで、その人自身が見えてくる。そしてどのように対応していくかを考える。向き合い、寄り添うことが私たちの仕事ですよね。丁寧にをモットーに頑張ります。
ご利用者様のこれまで歩まれて来たストーリーを大切に向き合う事がいかに大切かと感じました。
施設入所に対して強い抵抗感を持つ方はよく聞きますが、センサーをつけて離設、徘徊の問題と片付けず、ご本人の趣味などを聞き出したり、試したりして、居心地の良い場所となるように工夫されていることは素晴らしいと思いました。
やはり、子どもにとっても大人にとっても自分が安心して自分でいられる居場所は大切なのだと思いました。環境が変わるというのは誰しも不安ですよね。自分を理解しようとし、寄り添ってくれる人たちに囲まれてO様にとって延寿が安心できる自分の居場所になればよいなぁと思いました。私も保育園が子どもたちにとって心から安心できる自分の居場所となるように子どもたちに寄り添い理解しようとする姿勢を忘れずにいたいと思います。ありがとうございました!
ドキュメントタッチの構成で、興味深く見ることができ、作り手のセンスを感じました。
恒例の方だけでなく入所の施設で生活をする者は根本に誰しも「帰りたい」という気持ちはあると思います、その気持ちを決して否定したりなくそうと無理するのではなく、受け入れ寄り添いながら共に方向性を探ることが、ケアアワーカーの務めですね
O様の思いに寄り添われる姿が素敵だと思いました。私は児童の方で働いていますが、利用者様、こどもたちに寄り添い楽しく過ごして頂きたい、というのは福祉に共通して大切なことだと思いました。
帰りたいというご利用者様のお気持ちを理解し共感しつつ、自分の居場所と思って頂けるように様々な工夫や取り組みをされていると感じると共にご利用者様に丁寧に寄り添うことの大切さを感じました。
ありがとうございました。
なぜ自分の居場所ではないと感じ、帰りたいと思われるのか。不安の原因や気持ち、理由を把握する事で様々な対応案を見出し実践されていた姿に、丁寧に寄り添う事の重要性を感じました。言葉で表現するのがまだ難しい0歳児を担当していますが、寄り添う事で知り得る情報に勝るものはないと日々感じています。どんな時も子どもの思いを尊重し、寄り添える保育に努めていきたいと思いました。ありがとうございました。
タイトルから惹きつけられました。入居者様の帰りたいお気持ちがいいように生きるバイタリティに変わればいいですね。お一人ずつの生きがいを探り、一緒に関わっていくことをこれからも続けていってください。