サービス改善分野
寺嶋晴香・松田順子・井元久美子・眞部佳代・山口悟里・高橋真由美(児童養護施設 愛染寮 食堂こもれび)
アブストラクト
愛染寮では誕生日を特別な日として自分の大切さを感じられるように、ホームでは職員との外食、ケーキを焼く、プレゼントを買いに行くなどする中でこもれびからも何かしたいと考えた。そこで2013年4月から本人の食べたい好きなおやつの希望を聞き、当日に提供する「お誕生日おやつ」をすることにした。
この8年の取り組みを振り返り、今後の工夫を考えるために児童31人と職員35人にアンケートを実施した。その結果、児童の約80%が楽しみだと思い、また約80%が去年のお誕生日おやつを覚えているということが分かった。職員の大多数からは、「何を作ってもらおうかなぁ」と子どもが嬉しそうに悩んでいたなど楽しい体験になっているとの回答があった。つまり「お誕生日おやつ」を通じて子どもが自分の誕生日は特別だと思えていることが分かった。今後も「お誕生日おやつ」のように食を通じて自分を大切だと思う気持ちを育てるような取り組みをしていきたい。
第25回宝山寺福祉事業団研究発表会
コメント
子ども一人一人を大切にしようという姿が目に浮かびます。お誕生日おやつを通じて、指導員さんや他の子どもたちとも一緒にお祝いして、自分を大切に思ってくれている人が周りにいてくれること、一年成長していく喜びを感じることができているようですね。おやつをおやつだけで終わらせるのではない関わり方の工夫などがあるのでしょうか。
今後はいいことばかりではなく、作り手の苦労や課題にもスポットを当て、研究発表に繋げるような取り組みも期待します。
自分だけの特別。素敵な取り組みを続けてこられたことが素敵だと思います。子どもたちのうれしそうな笑顔が目に浮かぶ実践。思いに寄り添うおやつづくりをこれからも続けてくださいね。
自分が要望したオリジナリティー溢れるケーキが目の前に出てきた時の興奮する子どもたちの顔が想像できます。すばらしい取り組みだと思います。
ポスターを見て、こどもたちの嬉しそうな顔が浮かんできました。お誕生日を大切にし、こどもたちにもその思いがおやつを通してしっかりと伝わっていることが素敵だな、と思いました。
食を通して自分を大切だと思う気持ちを育てる取り組みはとても素晴らしいと思いました。全て手作りという所がとても温かく、おやつを通して他者を思いやる気持ちや未来に希望を持てるきっかけ作りになることはとても素晴らしい取り組みだと感じました。
ありがとうございました。
一人一人を大切に思う気持ちに溢れた取り組みですね。大変感激いたしました。温かな思いを共有させて頂き、ありがとうございまいた。
自分の特別な日に自分の願いがおやつとなって現れる‘お誕生日おやつ‘に魅せられました。さらに、来年に思いを
馳せる姿に、未来への希望を感じました。大切に思われていることを特別なおやつと共に味わえる、大切に思っていることを形にして伝えられる素敵な取り組みだと思いました。
おやつを通した自尊感情への働きかけは本当に素晴らしいと思いました。自分が大事にされたり、愛された経験を通して、他者を信じたり思いやることができること。間接的でも十分に伝わるアプローチ方法であるとともに、直接関わりを持つことが少ない人にも見えない所で支えられていると思えるのはとても心強い事だと思いました。ありがとうございました。