濱口沙夜香・田中瑞季・平林美穂(あすかの保育園)
アブストラクト
こどもたちが大好きな給食の時間には嬉しそうな笑顔と楽しい声に溢れている。一方、食事が進まない子は横を向いたり寝転んだりし、保育士からも座ることへの言葉がけが多くなってしまう。好き嫌いも理由の一つと思われるが、姿勢を保持し座っていること自体が難しいのではないかと推察した。
あそびのなかで本児が段ボールの中に背筋を伸ばして座り、とても楽しそうに友だちとやりとりする姿があった。この姿を給食の時間に活かせないかと考えた。
段ボールで椅子を作ったり、既成の椅子に装着する枠を作ったりするなかで、前後の長さや幅を変えて検証し、本児に適した『自分だけの椅子』を作った。これを使用すると姿勢が保ちやすくなるだけでなく、食事への関心が持てるようになり、食べることへの意欲に繋がるという効果が見られた。
第24回宝山寺福祉事業団研究発表会